冬に仕込む保存食代表と言えば「味噌」。身近な調味料でありながら、「手作りは難しい」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。
さらに、手作りで1番心配な「カビ」の存在が、手作りするハードルをあげてしまいます。
しかし、カビは、酒粕を使うことで簡単に防ぐことができます。
ただ寝かせておくだけで完成する、失敗しない味噌作りをご紹介します。
我が家の手作り味噌
ストーブで大豆を煮る
昨年作った物が足りなかったので、今年は量を増やして大豆1.5kg、米麹3kgで作りました。
1.5kgの大豆を柔らかくなるまで煮込むのは、時間もガス代もかかりますよね。
そこで活躍するのが石油ストーブです。
冬休み期間を利用して、ストーブの上でコトコト。
家中に広がる、大豆のいい香りに癒されます。
すり鉢とすりこぎを活用
大豆を潰す作業もいくつか方法があります。
①フードプロセッサーやブレンダー
②袋に入れて、手や足で潰す
③すり鉢とすりこぎ
私がすり鉢とすりこぎを使う理由は、エネルギーが伝わると思うから。
お腹が痛い時に、お母さんが手を当ててくれるだけで、痛みがひいた覚えはありませんか?
「お手当」という言葉があるように、手から伝わるエネルギーがあると私は信じています。
1年間お世話になる大切な保存食だからこそ、手を使って丁寧に仕上げたいのです。
酒粕でカビ防止
手作り味噌で1番心配なことは、カビがはえること。ふたを開けて、毎日中身をチェックするのも大変ですよね。
そこでおすすめするのが「酒粕」です。
できあがった味噌の上にたっぷりと、酒粕をのせます。
この味噌と一緒に熟成した酒粕がおいしいのです!
粕汁はもちろん、味噌の塩分も吸っているので、お酒のアテにもなりますよ。
10ヶ月寝かした自家製味噌
昨年12月に仕込み、10ヶ月寝かした自家製味噌を、取り出しました。
カビ防止にのせた酒粕が、旨みを吸い込み茶色くなっていますね。
酒粕をはがしても、カビは見当たりません。
味噌が発酵熟成した時に出来る副産物「味噌たまり」もでき、いい感じに仕上がっています。
残っている大豆のつぶつぶ感は、これから寝かせるうちに減ってくるでしょう。
麹たっぷりで、ちょっと甘めの味噌は、市販品にはないリッチなお味です。
ただ寝かせておくだけで完成
季節に合わせて作る保存食は、手間も時間もかかるけれども、1度作るとなくてはならない我が家の味として、生活の一部になります。
時間をかけて発酵、熟成した旨味は他に変えることのできない宝物です。
酒粕でふたをすることで、カビを心配や天地返しも必要ありません。
味噌作りでカビに悩まされている方は、ぜひ1度お試しください。