筆者の愛犬は、倉敷市保健所に収容された元野犬です。
迎えてはじめの数日は、クレートから動かず、ご飯も食べなかったので「なつかなかったらどうしよう」と不安でした。
しかし、元野犬の保護犬も時間をかければ必ず仲良くなれます。
この記事では、以下の5つについてお話しします。
・元野犬の保護犬がなつかない理由
・元野犬を迎えた筆者の体験談
・里親さんに聞いた元野犬が慣れた時期
・ボランティア譲渡がおすすめの理由
・保護犬を迎えるための準備
ぜひ、最後まで読んで保護犬を迎えるためのヒントを見つけてみてくださいね。
では早速見ていきましょう!
元野犬の保護犬がなつかない理由とは?
そもそもなぜ、元野犬の保護犬が「なつかない」「慣れない」と言われているのでしょう?
理由は、大きく分けて3つあります。
・人と触れ合う機会がない
・人への警戒心が強い
・臆病で苦手なものが多い
これらの人を避けるような習性は、野犬として生きるためのスキルとも言えます。
だから「人との暮らしを知らないから臆病で、なつくのに時間がかかる」わけですね!
元野犬の保護犬を迎えるのであれば、それも個性として受け入れる覚悟が必要です。
なつくのに時間がかかりますが、慣れる日はくるはず!
その子のペースに合わせて見守ってあげてくださいね。
保護犬が慣れるまでの期間と接し方
では、ビビリな元野犬は、一体どのくらいで慣れてくれるのでしょう?
一例としてうちの子が慣れた期間、そのころの様子をご紹介します。
♂先代犬コテツ【トライアル翌日】
・お尻をくっつけて甘えてくる
・なでると喜ぶ
(譲渡時:推定10ヶ月)
♀レイン【1ヶ月くらい】
・あまり震えなくなった
・机の下でくつろぐ時間が増えた
・お座りを覚えた
(譲渡時:推定4〜5歳)
筆者の体感として、同じ元野犬の保護犬でも「子犬と成犬」「オスとメス」でも慣れる期間に違いがあると思いました。
ですので、慣れるまでの期間は、年齢や性別、さらには生活環境によって個体差があると言えます。
まずは怖くない場所だと知ってもらおう♪
保護犬が慣れるために、飼い主にできることがあります。
それは、「ここはゆっくり眠れるし、怖くない」と知ってもらうことです。
例えば
・楽しそうに話す姿
・おいしそうに食事する姿
など、一家団らんしている姿を見せてあげると良いでしょう。
家族のいるリビングで一緒に過ごすなかで、犬は人の行動や表情、声のトーンなどを観察し、つぎに「怖くない場所」だと認識します。
つまり、危険から身を守る必要がないと知ってもらうのです。
犬も幸せそうな雰囲気や、やさしい声に安心するよ。
それに、みんな楽しそうだと仲間に入りたくなるの。
愛犬が慣れるまで心がけたこと
レインを迎えてから慣れるまで、わが家では次の2つを心がけました。
・なるべく見ない
・でも声はかける
家族と同じように、起きたら「おはよう」寝る前は「おやすみ」と声をかけるだけ、特別なことは何もしていません。
様子が気になる!見たい時は、スマホのインカメラの撮影がおすすめです♪
「慣れた」と「なついた」は同じようで違う
ただ、切ないことに元野犬の保護犬の場合「慣れた」=「なついた」とならないことがあります。
先ほどご紹介した、うちの子を再び例にすると……
◼︎先代犬コテツは「慣れた」=「なついた」
◼︎レインは「慣れた」けどまだ「なついていない」
という状態です。
レインが「なついていない」と感じたのは、さわられるのを嫌がることが1番の理由です。
とはいえ、なつかなくて困ることは、ほとんどないので安心してください。
甘えてこないけど、静かで手がかからないですよ。
犬がなついた時の仕草とは?
犬がなついた時ってどんな感じだっけ?
気になったので調べてみたところ、以下のような仕草が見られるようです。
①寝転んでお腹を見せる
②顔をペロペロ舐める
③しっぽを振る
④前足やあごを乗せてくる
⑤体を寄せてくる
⑥うしろをついてくる など…
ざっくり言うと、犬の方からボディタッチしてくるということですね!
元野犬が慣れたのはいつ?里親さんに聞いてみた!
保護犬が慣れるまでの期間について、元野犬の里親さんに聞いてみたところ……
子犬譲渡の子は初日、成犬譲渡の子は1〜3ヶ月くらいだったようです。
【3ヶ月くらい】
家の中だけだった散歩が好きになった
手からおやつを食べられた
(成犬譲渡:どんちゃん)
【初日】
床やソファで爆睡
初日からついてきて拍子抜けした
(子犬譲渡:わんごろう君)
【初日】
夜鳴きはあったけど、最初からベッタリ
(子犬・ボランティア譲渡:原田 礼君)
ここでご紹介したのは、里親さんに聞いた「元野犬が慣れた期間」の一例です。
以下のような、年齢や生活環境により個体差があります。あらかじめご了承ください。
・子犬譲渡or成犬譲渡
・保健所orボランティア譲渡
・性格
・性別
・飼育環境
SNSなどを見て「うちの子はまだ慣れない」と比べない、その子のペースに合わせることが大切です!
なつかない?と心配ならボランティア譲渡がおすすめ
「保護犬を迎えたい!でもなつかないか心配」と思った方は、ボランティア譲渡をおすすめします。
私がボランティア譲渡を選び、おすすめする理由は以下の3つです。
・困った時にすぐ相談できる
・人のやさしさを経験していて比較的慣れが早い
・好きなこと、嫌がることが事前に分かる
それぞれ解説します!
理由①困った時にすぐ相談できる
保護犬を迎えた後、困った時もすぐに相談できます。
なぜなら、保護活動をしているボランティアさんは、譲渡してからもずっと、その子の幸せを願っているからです。
どんな小さな悩みでも、相談すれば同じように心配し、かわいい写真を送れば、一緒になって喜んでくれる心強い存在です。
理由②人のやさしさを経験していて比較的慣れが早い
ボランティア譲渡の場合、人と暮らし、やさしさを経験しています。
そして、おいしいものも知っています。
ですので「ここはおいしいものをくれる。ゆっくり眠れる」と分かると、比較的早く慣れます。
理由③好きなこと、嫌がることが事前に分かる
好きなこと、嫌がることが事前に分かるのは、保護犬と仲良くなるために重要なポイントです。
うちの子は、肉食系女子と聞いていたので「牛タンのおやつ」を使って距離を縮めました。
また、「嫌なことをされると、お口が出るかも?」という事前情報のおかげで、慎重に行動できました。
【注意】ボランティアも見極めが必要
保護犬を引き取る際は、どのような団体か見極める必要があります。
理由は、悲しいことにごく一部ですが、動物保護団体の皮を被り、寄付金と称した高額請求する団体もあるからです。
なかには20万円の請求、一括で支払えない場合は譲渡不可という恐ろしい団体も!
参照:Yahoo!知恵袋
▼Yahoo!知恵袋より
ちなみに、筆者が譲渡時に支払ったのは50,000円です。
(避妊手術費用+予防接種+お気持ち)
保護犬を迎える前に準備したこと
最後に、筆者が元野犬の保護犬を迎える前に準備したことをご紹介します。
・安心できる場所
・脱走対策
「保護犬を迎える前に何を準備したらいいの?」と悩んだ時の参考にしてくださいね!
安心できる場所をつくる
警戒心の強い保護犬には、安心できる場所が必要です。
これは、「ここは安全だ、怖くない」と知ってもらうためです。
保護犬の安心できる場所って???
具体的には、ホームセンターで手に入るクレート、ペットサークル、ケージなどで十分です。
隠れようとするうちはクレート、次にケージとステップアップしても良いでしょう。
ちなみにわが家は……
初日〜1週間は「階段下のペットスペース」+「クレート」で過ごしました!
ビビリな元野犬の命を守る脱走対策
ビビリな元野犬と暮らすうえで最も重要なのは、脱走させないことです。
なぜなら、人慣れしていない元野犬を脱走させてしまうと、自力で帰ってくる可能性はゼロに等しいからです。
私が実践している「脱走対策」はこちらの4つ!
・室内係留
・ダブル首輪、ダブルリード
・鑑札、注射済票、迷子札の装着
・マイクロチップの登録
室内係留は「脱走させないための工夫」
首輪とリード、鑑札に注射済票、迷子札は、「言葉が通じないペットと飼い主をつなぐ方法」です。
それぞれのやり方は「保護犬を脱走させないために実践している4つの対策を徹底解説」をチェックしてみてくださいね!
まとめ|保護犬はなつくのに時間がかかるけど慣れる
結論として、やはり元野犬の保護犬はなつくまで時間がかかります。
わが家のレインも「慣れた」とは思いますが、いまだに「なついた」とは言えません。
なぜなら……。
なでるのは10回までにして!
嫌なことしたらカプッといくわよ!
散歩は手短にお願いね!
と、こんな感じです。
迎えて約1年半、体を寄せてくっつく、なでて〜と甘える仕草もありません。(2024年9月現在)
塩対応されることが多すぎて、甘えてきた時のよろこびがハンパないです♡
たとえ、なついていなくても「大変だ」と感じることはなく、ちょっとした変化が愛おしく感じられる大切な家族です。
かわいい♡かわいい♡自慢の愛犬!
▼成長した姿もぜひご覧ください▼
もし、保護犬を迎えたいと思ったら
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