倉敷市保健所に収容される犬は、人と暮らしたことのない「野犬」がほとんどですが、なかには生後数週間の赤ちゃんや、妊娠した母犬が保健所で出産するケースもあります。
コロコロの子犬は可愛いですが、布団やカーペットにおしっこしたり、散歩が上手にできなかったり、高くしたケージの壁を抜け出したりする子もいます。
今回主役のわんごろう君は、保護された翌日に保健所に訪れた里親さんと出会いました。
迎えた時は元気いっぱいの子犬だったわんごろう君も、今は家族の心を支えてくれるやさしいお兄ちゃんに成長。
わんごろう君も里親さんも幸せいっぱいのストーリーを、ぜひご覧ください。
家族であり大切な相棒|わんごろう君
保護された翌日にずっとのお家ができた「わんごろう君」は、悲しいことがあった時に寄り添ってくれるやさしいワンコ。
「家では滅多に吠えず、静かすぎるので、もっとアピールしてくれてもいいくらい!!わんごろうという存在がもう愛おしくて可愛い!」
そう話してくれたママさんの家族であり、大切な相棒です。
人が大好き!誰にでもお腹を見せて「なでて〜」と愛嬌たっぷりのわんごろう君。人間味のある表情で、いろんな人に「なんか人間にみえてくる」と言われることも!
愛犬の名前 | わんごろう君 |
推定年齢 | 3歳9ヶ月 |
我が家記念日 | 2020.02.21 |
先住犬・猫 | フクロモモンガのモモンガさん |
SNS |
犬を飼いたいと思い倉敷市保健所へ…
うちの夫は昔、捨てられていた犬を2匹飼っていました。
「また犬を飼いたい」と思い倉敷市保健所へ行き、一緒にいた友人が「この子がいいが!」と選んだ子がわんごろうです。
わんごろう君には、兄弟がいるんだよね?
わんごろうは、夫と友人が保健所に訪れた前日に、3兄弟で保護されたそうで、その中で1番最初に卒業しました。「他の子も元気にしてるかな?」「わんごろうそっくりなのかな?」と今でも気になりますね。
うちに来た時は、フクロモモンガのモモンガさんだけでしたが、2021年に息子、2023年に娘が産まれてわんごろうもお兄ちゃんになりました!
ママさんのInstagramは、わんごろう君と家族の写真がいっぱいで癒されるよ
トイレの失敗、破壊行動も成長と共に解決
お家に来た頃のわんごろう君のお話聞かせてほしいな!
夫がトイレのしつけについて調べて実践したおかげで、すぐにトイレを覚え、シーツさえあればどこでも上手にできていました。
しかし、布団やカーペットなどにいつの間にかおしっこが……。
今思えば、完全にトイレを教えきれていなかったのだろうかと思うのですが、当時はふかふかだと気持ちよくて安心して出るのかと思っていました。
きちんと覚えてからは、トイレの失敗はありません。かしこい!わんごろう!
保護犬もペットショップにいる子も、何回も教えてもらって覚えるんだよ。
他にも、散歩の時にくるくる回ったり、あちこち行ってリードがすぐに絡まったり、少し歩いたと思ったら立ち止まって、来た方向を帰ったりすることもありましたね。
今は、引っ張られて転けそうなぐらいしっかり前に進むので、とっても懐かしいです。
わんごろう君はお散歩大好きなんだね!
ほかには!?ほかには!?
そうですね……。これも子犬だから仕方のないことですが、なんでもかんでも噛んで破壊していました。
届かないところに置いていても届くようになったり、ケージの壁を高くしても抜け出したり!
僕もおもちゃを噛んでボロボロにしてたよ
夫婦で話し合った結果、「脱走したい!!脱走できた!嬉しい!!遊ぶぞー!!」となって、部屋を荒らしてしまうのではないかとなり、短時間からゲージに入れるのをやめてみたら荒らされることも減りました。
その際、食べ物や、危険なもの、絶対に壊されたくないものを隠すことが大切です。
人が大好き!ひっついてくる姿が愛おしい
わんごろう君は、最近はどんな風に過ごしてるの?
朝起きて「おはよう」と声をかけると、待ってましたと言わんばかりの笑顔で近寄ってきて、鼻ドリルで挨拶してくれます!
どうしても朝と夕方はバタバタしてしまうのですが、そういう時は空気を読んで寄ってくることもなく、子供が寝静まった後に「やっと僕の番だ!」とおもちゃを持ってきたり、ひっついてくる姿が本当に愛おしくて可愛いです。
家族のことを見守る、わんごろう君のやさしさが伝わるね
わんごろうが、息子とおもちゃを引っ張りあっている姿や、娘を愛おしそう?(おいしそう?笑)に、くんくんと嗅いでいるところを見ると「構える時間が減ってしまってごめんね、本当にありがとう」という気持ちでいっぱいになります。
悲しいことがあった時には、寄り添ってくれて、心が軽くなり、わんごろうに何度も助けてもらいました。
家では滅多に吠えず、静かすぎるので、もっとアピールしてくれてもいいくらい!!
歩いて、寝て、食べて…当たり前の日常が幸せ
たまにフードを食べなくなる時でも家族の手からだと完食するし、家に帰ると、誰よりも早くお迎えに来て、嬉しそうに尻尾を振ってくれるし、「いえーい!」と言って、手のひらを出すとハイタッチしてくれます。
散歩の前は、嬉しそうに部屋中走り回り、散歩中は、毎日新しいものを見ているかのように、ぷりぷりお尻を振って歩き、散歩から帰ると、嫌な顔をして子供のように家に入ろうとするのを拒否するけど、おやつにつられてさっさと家に入るんです。
家の中を歩いて、寝て、ご飯を食べて。わんごろうにとって、ただ生活しているだけかもしれませんが、私たちは、“わんごろうが存在する”だけで幸せです。
気持ちに寄り添ってくれる心の支え
わんごろうだけではなく、犬という生き物が感情を察するのが得意なのかもしれませんが、わんごろうのおかげで心が軽くなったことが何度もあります。
会話をするわけではないのに、人間のことをよく見ていて本当にすごいですよね。
栗のような鼻も、首が太くて長くて、足がちょっと短くて!なんか面白いバランスな身体も、たまにムキムキなカンガルーにみえるところも、首周りだけがもふもふなところも、わんごろうという存在がもう愛おしくて可愛いです!